雑記の表紙はグリーン

ジャニオタ備忘録(語るタイプ)

上昇気流でほら 更に空へと 舞い上がれ

『ジャニーズ銀座』They武道の初単独ステージに行ってきました。

 

楽しかった。こんなに心から思えるステージはなかなかないっていうくらい、楽しかった。それは、わたしがThey武道を特別に好きだからっていう理由だけじゃなくて。選曲、構成、歌、ダンス、その他舞台演出、すべてのバランスがよかったから。がっつり踊るところ、おしゃれにスマートに見せるところ、かわいさ満点のところ、なんならふわっふわのMCだって、全てを含めてちょうどいい緩急。全く飽きることのない1時間半強。これが初めての単独だなんてことは忘れるくらい完成度の高いステージだった。

それを作ったのは、まぎれもなく、このステージの主役を務める、They武道の3人。

 

初単独。いろんな妄想はしていたけど、想像は全くできなかった。They武道が、なにをしたいのか?なにを見せたいのか?どんなことを仕掛けてくるのか?始まるまで、楽しみも不安もあった。絶対大丈夫って思ってたけど、もし自分に嵌らなかったらどうしようかな、とか、甘さばっか目について「初単独だから大目に見て…」とか言いだしたくなったら、とか。でもそれはとんでもない杞憂だった。雷鳴とどろくOP、軽快なブラスの音と共に上がる緞帳、そこには金色の衣装を身にまとった3人が。林くんの綺麗な高音から始まるP・A・R・A・D・O・X!もう、一曲目から攻めてて、そんな不安はどこへやら。このコンサートは絶対面白くないはずがないって、最初から確信させてくれるThey武道はかっこいい。金色の衣装なんてなかなか着たことなかったのに、見た目からしてこの人たちが主役なんだってわかる、視覚的にも圧倒的な区別をしていて。かっこいい。かっこいい。

舞台メドレーもとっても良くて。自分たちが辿ってきた道筋をしっかりと表現した、バラエティに富んだ選曲。個人的にはNEW HORIZONを踊る林くんが見られたことが嬉しかった…。オリジナルブルーでコント的なことを挟みつつ、Be a manにつなげる演出は至高だなって。

山本「今日のライブ、盛り上がるかなー!?」江田「楽しもうね!」山本「うん!!」

っていう、天使級にピースフルなやりとりを経て、オシャレな音楽と照明の中、林くんがBe a manで綺麗な歌声を披露する。最高にスタイリッシュな演出で、ここが第二のオープニングかな…なんて思ったり。

日替わりと称して2パターン用意したメドレーも、どっちも素晴らしかった。Aは2人組の総当たり、それぞれに合った曲を用意して。林くんと江田くんはしっとりと歌い上げるLove is...~。亮太くんと林くんはガンガンにかっこつけて踊るCircle。亮太くんと江田くんは愛くるしい容姿を十二分に発揮したチラリズム。表現の幅が広すぎて、この人たちならどんな曲も表現できてしまう、無限の可能性をどの組み合わせにも感じた。Bは各々のソロ曲。これがまた、正規のセットリストに入れているソロとは全員違う色のものを選んできて、ソロが2曲あってもまったく煩わしくない。江田くんのPlastic tearsはマスコットキャラである江田くんのもう一つの魅力・むせ返るほどの色気が前面に押し出されていて。林くんのHit the floorは彼が神様と崇める大野くんのソロ曲だけあって、丁寧に精度の高い歌声とダンスを見せていた。亮太くんのLOVE SONGは二人とは対照的に意外性があって、ダンス大好き!止まってたら死ぬ!みたいな亮太くんがあえてスタンドマイク一本で勝負する。三者三様のソロを見せたあとはファンが待ち望んで仕方なかった秘密を当時の振付のまま披露して、見事に落とし込んでくる。感服…。

前述のとおり、日替わりでないソロにも三者三様の色が。亮太くんのC=Normalはザ・山本、全曲の中でもトップを競うほどの激しいダンス。後半にわざわざ作ってもらってテンポの速いMIXを使うなど、そこに賭ける意気込みを十二分に感じる。江田くんの猫中毒は、これこそ江田くんにしかできない!かわいさ満開、マスコットキャラの名をほしいままにする江田くんの、キュートフルなパフォーマンス。普段の甘い発音が曲の雰囲気に生きていた。林くんの僕らの街では、林くんの最大の武器である歌声が堪能できる曲。林くんが心をこめて歌い上げる言葉の一つ一つが聴衆の心に沁みわたる。それぞれがそれぞれに自分にしかできない、自分の強みをよくわかっていて、意味のあるソロだった。

きっと、自分たちのやりたいことだけを詰め込んだのなら、こうはならなかったのだろうと思う。偏った好みのものになったかもしれないし、ソロも似通ったものになったかもしれないし。たとえばC=Normal→Plastic tears→Hit the floorだったとしたら、ひとつひとつが面白くても全体に抱く印象は違ったかもしれない。選曲のバランスを見て、足して引いて。自分たちの欲、だけじゃなくて、見ている側のことを考えてつくってくれたのかなって。客を飽きさせない工夫、かつ自分たちがより魅力的に見える工夫がそこにある気がして、だからこんなにも観客が満足する結果になったのだろうと思う。楽しいだけじゃない、かっこいいだけじゃない。それを初単独で考えられる彼らは、どれだけ頭がいいのだろう。どれだけセンスが磨かれているのだろう。安易な言葉かもしれないけど、天才の二文字が何度も頭をよぎった。だってこんなにも良いものを作ってくれるなんて、誰が想像したよ!?目の肥えたファンが多い中、They武道が好きってだけじゃこんなに満足はできないよ!?

 

本編ラスト、Theyがステージに3人になった時に、亮太くんが叫んだ。

「そっそっそ、そしてぇ~!?」

客席がハッと息をのむ音が聞こえてきそうなほど、空気が変わったのが分かった。3人がステージの中央に集まったとき、期待は最高潮に達して張り裂けそうな胸の高鳴り。

「僕たちが!」「せーのっ!」

They武道!/

思わず涙が止まらなくなった。ついにこの時が来た。彼らに、彼らのためだけに、このグループ名を叫ぶ日がやっと来たのだ。その名前を呼べることが、こんなにも嬉しいことだったなんて知らなかった。会場にいたたくさんのファンが笑って泣いていた。してあげることもさせてもらうことも嬉しくて、They武道はこの時、大きな喜びをわたしたちにくれた。

 

初日。チケットを受け取ってすぐに渡された手紙に、並々ならぬ気合を感じた。タレントから何かを渡されることなんて、そうない。会場に足を踏み入れた時点から、彼らの演出の世界に誘われている。これも自分たちがやりたくて、スタッフさんにお願いしてやらせてもらったんだろうなぁ、とか。その思い入れが嬉しくて。「まだ読まないでね!」の指示に従って、手紙の内容にドキドキしながら開演の時を待った。

手紙は本編終了後、ECの前に読まれた。そこには彼らの字で、何度も「ありがとう」の文字が記されていた。単独LIVEができました、ありがとう。不安にさせてしまったことがあっても、ついてきて支えてくれてありがとう。皆さんのおかげです、ありがとう。そして、もっともっと上を目指して、という強い決意。文面を追いながら、会場に優しく響く彼らの声に耳を傾けて。涙で読めなくなったころ光が差し込んで、顔を上げると3人が真っ白い衣装に身を包んでステージに立っていた。

「今日というこの一瞬を 今までの涙を すべてを抱きしめよう 僕らのすべてを」

ほんとにね、優しく優しく歌っていたのが印象的で。すべてを愛して、抱きしめて、その先へ向かうんだろうなぁ、って。しっとり歌い上げるナンバーだけど、前向きでキラキラしている3人が、まぶしい。ECの曲はepilogue→Yes?No?。「終わりを告げるベルが僕らに降り注ぐ」って歌詞がせつないなぁ、なんて考えていたのだけど、Yes?No?のイントロは始まりを告げるファンファーレに聞こえた。そうだまったく終わっちゃなんかない。

 

初日の挨拶で江田くんが「地方にも行って…」て言ったとき、ん?て思ったんだけど、林くんが「江田ちゃんもちょっと言ってたけど。全国ツアーやりたいね、って話をしながらこの公演を作ってました」と言っていて。正直びっくりした。この人たち何言ってるんだろう?って一瞬ついていけなくて。初めての単独公演、ここにありつくには決して平たんな道のりではなかったと、なんならこのステージだって奇跡みたいなもんなんじゃないかって、こんなただのファンにもわかるくらいで。でも彼らはニコニコと大きな夢を口にする。大事なことなんだけど、口ぶりは全然重くなくて、いい意味で「当たり前」のように。すでに先のことを考えながら今日のステージを作っていたなんて、思いもしなかった。

そう、「当たり前」のように、動き出していた。言う機会がなかっただけなのかもしれない、それくらい些細なことに隠れていただけなのかもしれない。でも、妥協なんかちっぽけもないくらい、大きな夢に向かって彼らは動き出していたのだ。そんな人たちがクリエっていうキャパ1000にも満たない会場で満足するはずがない。最終日には、「全国ツアー…やります!」「年内にやりたいよね?それくらいの気持ちでやってますから!」って。強すぎる言葉。でも心から思っているんだろうな。リップサービスじゃ言えないよねこんなこと。言葉にしなきゃ伝わらない、形にしなきゃ叶わないって、その機会がこの公演、They武道はまたとないチャンスを虎視眈々と狙っていて、今だ!と飛び出した。そんなように感じた。

「ここはゴールじゃなくて、通過点です」

そう、林くんは言った。単独公演は目指してきたものだったけどそこでお終いじゃない。そして、ここから始まったわけでもないんだよね。もっと前から始まっていたんだ。こんな大事な場面を通過点と言ってしまえるThey武道、夢と希望に満ち溢れたグループを愛せていること、心から幸せです。

 

MADEがついてくれたことも大きかった。

最初にそのことを聞いたとき、わたしは複雑な気持ちでいた。MADE好きだし、見れるのは嬉しいけど、他のグループが立つことで「単独」って名前が消えちゃうんじゃないかと思ってしまった。去年のクリエで初単独を果たしたふぉ~ゆ~、SnowManのステージを知っていて、彼らのためだけにあるステージってすごいな素敵だなって感動したから、Theyにもそれを味わってほしかった。

でも初日の幕が降りたときに、わたしが馬鹿だったと反省した。TheyもMADEも素晴らしかった。Theyはバックの使い方がうまくて、バックで踊ってもらうことによって自分たちがよりかっこよく、そして踊っているバックまでかっこよく見せる術をちゃんと知っていた。それは、今まで彼らがバックとしてメインの後ろで踊ることをしていたから。その中で自分を良く魅せる術を学び、先輩の演出手法をちゃんと体感していたから。それに気づかせてくれただけでも本当にいる意味があったな、と思うのだけど、MADEもその使われ方が上手で。Theyと同じようにバックの仕事をこなしてきた彼らなんだから当たり前なのかもしれないけど、それってすごいことだよね。メインを立てつつ、自分たちもただのバックじゃ終わらない。絶妙な力加減で終始こなしていた。TheyとMADEは数々の現場を共にしてきたから、呼吸がよく合っていたし、肌で感じあえる空気があったのだと思う。

「どうしても3人でやりたい」と言った亮太くん、「よりよいものを見せるために」MADEに出演を依頼した林くん。二人ともこのステージに、They武道に真剣だったからこそ意見を違えたのだと思うと、胸が熱い。そしてお互いをわかっているから今日のこのステージができたんだよね、と。江田くんはきっと静かに聞いていてくれたのかな…なんて。MADEはそんなTheyの意向を汲みとって、最高のお仕事をしてくれたのだと思います。MADEありがとう。MADEが引っ張るステージも、いつかなんてぼんやりした未来じゃなくて、もっと近いうちに見てみたい。

 

構成もさることながら、They自身のパフォーマンス力にも驚かされた。こんなに歌って踊れるグループ、なかなかいないんじゃないかって。そりゃもちろん、いろんな舞台で踊る彼らを見て、ダンススキルの高さは知っていたけど。特に林くんは歌がうまいって、それも知っていたけど。けれどクリエのステージで歌い踊る彼らを見て、これはデビュー組とも張れるんじゃ!!?と大きいことを言いたくなるくらい、どちらのスキルも高い。知っていたはずなのに、知っている以上のことを見せつけてくれるから、いつだって期待以上のものを見せてくれるから、もう、勝てない。

この人たちが世に出てないのはなぜ!?なんで一部の人だけでこれを共有しなきゃいけないの…って憤りたくなるくらいの完成度で、じゃあわたしたちファンにできることってなんだろう、なにかできるならなんだってしてあげたいな。って。そう思わせてくれたのは彼らの姿勢そのもので、彼らの力そのもので。初日の挨拶で林くんが「ここの立っているのは自分たちの力なんかじゃなくて、今まで応援してくれた皆さんのおかげです」って言ったんだけど、まったくそんなことないよ!!!って力強く否定したいくらい。そこに立っている足は誰のもの?林くんと、亮太くんと、江田くんの足でしかない。もちろんファンに感謝を伝えるために選んだ言葉だってわかっているけど、今度はそんなこと言わせないくらいの自信を持たせてあげたい。

言葉でも、態度でも、不安になる隙なんていっこも与えてくれない。たくさんの喜びと勇気をくれるThey武道はまぎれもなくかっこいいんです。今回を経て結束力が高まった!と笑っていた彼らに、本当に嬉しくなりました。ファンがそれを望まないはずがないんだよ。なんでも叶えてくれそうな気がして、なんでも信じてしまいたくなる魔法みたいなものを持っているなって。緞帳が下りる中、何度も何度も「ありがとう」を口にする彼らに、こちらも何度も何度も「ありがとう」って言いたい。いつだってこの気持ちを忘れないでいたい。

 

「僕らの目指す未来へ 連れていくよさぁこの手をつかめ!」

そう、彼らが歌ってくれたから。その手をしっかりとつかみたいし、もっともっと上に押し上げてもあげたい。そして、今回は聞けなかったもう一つの願いも、彼らの口から聞きたいなぁ。欲張りかもしれないけど、そんなことを思えるほどに前を向ける素敵なステージでした。

単独公演、本当におめでとうございました!

 

(余談)

クリエを語るにはあまりにも思い入れがありすぎて文字数が足りない。個人に対してもいろいろ書いてたんだけどあまりにも長くなるから今回はこの辺で…。なんなら1曲ずつ感想書きたいけどそれこそいくつ記事つくるのっていう話でwPZまでに時間があったらちゃんと書きたい~。そんなこんなでお開き。