雑記の表紙はグリーン

ジャニオタ備忘録(語るタイプ)

Endless SHOCKにいこう!

『Endless SHOCK 15th Anniversary』の幕が開いて、早いもので一週間が経った。昨年の千穐楽から今年の初日まで、どれだけ待ち遠しかったことか。しかし実際に幕が開けば、あまりにも日常というか、あれっいつが去年の千穐楽でしたっけ…みたいな、「もう」一週間なのか「まだ」一週間なのか、どっちを使うのがただしいのかよくわからない感覚に陥っている。つまりはEndless SHOCKが好きだ。まぁ、ジャニーズの演劇って毎年上演のモノでもだいたい1ヶ月きっかりで上演月が決まっているから、年間延べ4ヶ月のロングランにして翌年の上演までブランク3ヶ月というのが異例なんだけど。そりゃジャニーズ演劇に慣れ親しんでいれば短く感じて無理はないのだけど。

今年のSHOCKには数々の変更点がある。その中でもっとも大きな要素といえば、やはり新キャストの存在だろう。ここ数年のSHOCKはジャニーズのメーンキャストが座長・堂本光一さんを含め7人。その中で今年はジャニーズJr.から諸星翔希、岸孝良、野澤祐樹がSHOCKに初参加。数字的には過半数に満たないが、出演者が変わればそれだけ多くの要素に変化をもたらす。いろいろあるが*1、ここでは【新規客】について取り上げたい。新しいキャストが入れば、そのタレントについているファンが新たに劇場に足を運ぶことになる。岸優太が初参加した年にも感じたこと*2だが、今年はそれが3倍になるんだから、より「初めてSHOCKを見ます!」という層は多いように思う。しかも新キャストが今まで活躍してきたステージを考えると、若年層*3も少なくはないだろう。*4

年齢層がそれを左右しているかはさておき、そんな状況の中で度々目に(耳に)する言葉がある。

「SHOCKは敷居が高い……」

初めにはっきり言っておこう。
そんな理由で作品に触れないなら、絶対に後悔する。
これはSHOCKに限らずどんな演劇作品においてもそうだ。触れて感じてナンボの演劇を、伝聞や印象だけで遠ざけるのはまったく違うとわたしは思う。どんなに評判がいい舞台でも感覚に合わないものだってある。しかし作品を観なければそれすら感じることはできない。観ない後悔より観た後悔。

その一方で、敷居の高さを感じてしまうのもよくわかる。わたしがSHOCKをはじめて観に行ったのは高校生のとき。学生のアルバイトには決して安くないチケット代、上演を重ねて高められた評判の舞台。こんな若造が飛び込んでいいものなのか…とえらく緊張したのをよく覚えている。でも、あのときのわたしの決断は決して間違っていなかった、むしろ、お前そんなまごついてないで早く観に行けよと過去の自分を嗾けたいくらいには、今のわたしはSHOCKが大好きだ。

 

そんなわけで、様々な理由で一歩を踏み出せない人に、そんなことないんだよ~大丈夫だよ~と囁いていく記事をここに立ち上げる。長いから暇なときに読んでね。

 

 

 

どうして一歩を踏み出しにくいのだろうか?

その理由をわたしなりに推察して書いてみる。とはいえもうSHOCKに慣れてきた身なのでどうしても寄り添えない部分があってもご了承ください。読んだ後で、こんな理由もあるんじゃないか?っていうのがあったら教えていただけると助かります。わたし自身まだまだ未熟者だしSHOCK熟練者!というわけでもないので、その辺はお手柔らかにお願いします。

 

『帝国劇場』という場所

大丈夫。ジャニワもドリボもそこでやってる。

帝国劇場といえば数日前にめでたく104周年を迎えた由緒正しき劇場だ。ロビーに敷き詰められた赤絨毯と綺麗なステンドグラス。オレンジ色の照明が包み込むそこは、荘厳で格式高く、歴史を感じさせる。でも、帝国劇場といえばジャニーズ御用達の劇場のひとつ。『DREAM BOYS』『JOHNNYS' WORLD』も毎年帝劇で上演されている*5。もちろん、劇場に敬意を払い、ちゃんとした態度で観劇に臨んでほしいところだが、今までさまざまな人を受け入れてきた大劇場なんだから、誰のことも受け入れてくれるはずだ。あの子もこの子もステージに立っているし、あのおたくもこのおたくも帝劇の椅子に座ったことがある。そう思えば、少しは親しみが持てるのではないのだろうか。個人的には帝劇のふかふかな椅子が観劇前の緊張を和らげてくれるので好きです。

『チケットが取れない』という評判

大丈夫。今は昔だ。

こんなことを言うと熱心なSHOCKファンに怒られてしまうかもしれないが、貶めようとして持ち出したわけではないことをご了承願いたい。申し込みの際に公演数と枚数を制限をしていることもあってか、現在のSHOCKは必ずしもチケット競争率大激戦ということはない。がばがばの入れ食いだぜ!ってことはないが、とても手が届かないプレミアチケット!というほどでもない*6のでそれを懸念している人はひとまず安心してほしい。

今からSHOCKを観に行こうという人がやっぱり気にしちゃうのは、所謂相場問題だと思う。ちょっと前に「Jr.担は相場相場って!」とお怒りになっていたSHOCKファンがいたけれどまぁそれはうーん……wとして、それでもとくに新キャストの界隈で「相場」が飛び交っているのは事実*7。議論勃発の話題かもしれないが、本題から逸れるのでこの記事ではその是非を問わないこととする。今のSHOCKは某舞台みたいにウン万円なきゃいけないみたいなのはなく、券面額A席\8000、S席\12,500に諸手数料を考慮しても+\1000あればなんとかなる。この表現が正しいかは分からないが、「安定している」と言えば…いいのかな…。そのへんはお詳しい方にお任せしたい…笑 ちなみに席種は帝劇公式サイトの座席表とは区分が異なっているので注意。チケット代が1万超えると厳しいなーって人にはA席がかなりおすすめ。舞台との距離は遠いけど、俯瞰から全体を見下ろせる席からの群舞は絶品だ。その際自担との距離は双眼鏡で詰めよう!

『マナーに厳しい』という評判

大丈夫。それが普通だ。

SHOCKは他の舞台とは違う。なんていうのもよく聞く。某コミュニティには「SHOCKを観劇する際、なにを気をつけたらいいの?」なんていう旨のスレッドが立っているのも見かけた。たしかに、他にもいろんなジャニーズ舞台を見てきたが、SHOCKはその中でも客席マナーはかなりいいほうだと思う。でも、それが普通。ジャニーズの舞台はアイドルという特性上、観劇経験が少なかったりまだ若かったりするお客さんが多いからか、その分観劇マナーに欠けた行為も目に余る。SHOCKの客席マナーが良く感じるのはそれが目立たないから。普通にマナーを心がければいいだけの話なんだから、そこに関して壁を感じる必要はまったくない。「ヤバ、わたしの観劇態度、悪すぎ?」なんて不安を抱いてしまった人は、一度インターネットで観劇マナーについて検索することをおすすめする。丁寧に解説してくれるウェブサイトはたくさんある。誰もが舞台を楽しみに足を運ぶんだから、浮ついてるのは皆同じ。あまり気張らずに、観劇を楽しんでほしい。

初心者でも超安心!観劇マナー7つのポイント [演劇・コンサート] All About

舞台観劇での基本的なマナーまとめ - NAVER まとめ

このサイトが読みやすかった。

『SHOCK』という作品

大丈夫。それは絶対大丈夫!(念押し)

SHOCKは高いエンターテイメント性を評価されつづけてロングラン、この期間に15周年と1200回という素晴らしい記録を輝かせた舞台だ。『Endless SHOCK』になってからは今年で10年。これだけ長い間上演され続けている舞台はジャニーズの中では極めて特異だ。作品が大きくなればなるほど様々なものが膨らんで、敬遠したくなるのも無理はないと思う。

SHOCKにどんな印象を持たれているかは分からないが、今の『Endless SHOCK』はかなり分かりやすい作品になっている。わたしが初めて観たときにはもういくつもの改良を重ねられていたが、そこから比べてもさらに飲み込みやすい作品になったように思える。今年はとくに、初めて観る人を意識した作品づくりをしているなぁ…というのが実際に観劇しての感想。これを言うとネタバレになっちゃうのが惜しいくらい、そもそも初めて観る人にそれが伝わるのかというとまぁ…うん…という感じではあるが、とにかく実際に観てほしい。それと、SHOCKには他のジャニーズ舞台にあるようなストーリーを逸脱した展開はなく、「don't think feeeel!!!!!!!!」的なねじ込みもないのも分かりやすいひとつの要因だ。突然宇宙に飛んだりしないし、突然コントが始まったりしない。それはそれで楽しいので、それぞれの舞台の良さではあるんだけどね!笑

いくつもの大きな数字を抱えてはいるがそれを押しつけがましく見せないのが座長の力量だろう。「一公演一公演が勝負だと思っている」とことあるごとに言っているが、その言葉に偽りなし。だから、初めて観る人も、何十回何百回観てる人も関係なく、新鮮に楽しむことができる。

とはいえ

ここまでいくつかの理由を想定し書き連ねてきたが、おたくの数だけパーソナルがある。初めて観劇するのが必ずしも若年層ではないし、新キャスト担ってわけでもないだろうし、相場を吊り上げるのが必ずしもJr.担だけではない。また、こっちが引くほどマナーの悪いおばさんだっている。SHOCKを観劇しているから意識の高い観劇ができている!というわけではない。

ただ、なんらかの理由でSHOCKを遠ざけてしまうなら、そんなことないから一度劇場にいこうよ、という気持ちではある。ほんと、これに尽きる。見よう。

 

おわりに―それでもSHOCKが高いところにある理由

SHOCKに通うようになって数年が経つ。もうあのときのように無駄にハードルを高く感じてしまうことはない。しかしながら、やはり内外から高い評価と人気を誇るのが『Endless SHOCK』であることは変わりない。

やはりそれは、高いパフォーマンス性をつねに保っていることと、それに伴うキャスト・スタッフのポテンシャルの高さにあるとわたしは思う。光一さんはまるでハーネスやワイヤーなど存在しないかのように自在に帝国劇場の空を舞うし、同じ曲なのに年々深みを増す歌声、年齢を感じさせない圧巻の階段落ちパフォーマンスを見せてくれる。それらを可能にしているのは光一さんが常人では考えられないほどのストイックさで日々SHOCKに向き合っていることはもちろん、数多の難度高い技を裏で支えるスタッフの存在だ。共演のジャニーズJr.もそれぞれの役柄に真剣に向き合い頑張っている。「無理して頑張れ」という過酷なスローガンが舞台上で燦然とした輝きに変わる、そんなショービジネスの危うさもSHOCKをより魅力的にしている要因の一つだ。無理して頑張る役者たちは、フィクションという隔離世界を飛び越えて、観客までリアルに迫る。

皆さんにとって、走り続ける意味とはなんでしょう?

冒頭、客席に対してそう問いかけてくる。『Endless SHOCK』はショービジネスに生きる若者たちの話だが、現実の役者も観客も、誰もがそれぞれに「走り続けて」いる。その答えを自分自身に見出してもいいし、自担や推しのアイドルたちに見出してもいいだろう。

「SHOCKが他のジャニーズ舞台と違う」といわれる理由をもう少し探るとすれば、よりミュージカルに近いところだろうか。ジャニーズの舞台はショーの部分が大きく、ストーリーや歌などはそのツール、という手法が多いように感じる*8。だとすればSHOCKはもっとストーリー重視で、歌や踊りがすべてその中にある。SHOCKもジャニーズショーの華々しさを踏襲しているのはもちろんだが、ストーリーが主軸になっているのですべてのパフォーマンスがタレント本人というよりキャラクターとして行われ、その世界で芽生えた彼らの感情が反映される。すなわちSHOCKは「演じる」ことに特化した舞台だと言える。そういった部分で、趣の違う楽しみや発見があるかもしれない。

 

そんなこんなで、稚拙ながらSHOCKを観に行ってほしいなという思いだけがふんだんに詰め込まれた記事は以上です。
至らない点も多々あったかと思いますが、少しでもSHOCKを行きやすく感じていただければ幸いです。

 

(02.17追記)

Blu-rayで見ればいいんじゃない?』というご意見

…があったわけではないのですが。劇場に足を運ぶのが億劫なら、すでに発売されているBlu-rayを見ればいいじゃない!とくに。今年のキャストに目当てがいないのなら、それもひとつの手段だろう。よし、さっそく買ってみよう!……と、思うじゃん?

 SHOCKのBlu-ray、お高いんです。

amazonではちょいちょい安くなっているけど。*9それでも初回盤はS席価格以上、通常版はA席に届きそうな数字である。もちろん、内容は値段に相応しい豪華で満足感のあるものだった。しかし、ためしに映像を見てみよっかなって人にはあまりお勧めのできない値段であることはたしかだ。だったらチケット買ったほうが安くない?ぜったい生で見たほうが臨場感あって楽しいで?と現場派のわたしは声を大にして言う。テレビの画面では見えない照明の色があったり、感じ得ない太鼓の振動があったりする。その感覚はぜひ劇場に足を運んで感じてほしい。ちなみに2014年発売の商品だが収録内容は2013年の公演。すでに200回以上前の公演だ。それでも素晴らしい公演を収録しているのに変わりはないが、やはり回数と時間重ねての今があると思うので、作品の完成度としてもやはり今年の公演を見てほしいところ。

とはいえBlu-rayの視聴は激しくお勧めします!

「ためしに」で安易に手を出せないのは確かだが、shockはBlu-rayで見てもとても楽しいのでお勧めします。劇場で観て、いいね!と思ったらポチっといってみるのもありかと。どうか躊躇わず、一息に!

初回・通常ともに1001回目の公演が収録されている。異なるのは特典映像だ。収録内容をざっくり説明すると、

初回盤
ヤラとコウイチの、舞台本編では描かれていない1年間・過去・最終公演までを巡るアナザーストーリー。5分間のPV風ショートフィルム。

ストーリーに惹かれたのなら初回盤。SHOCKはコウイチの舞台にかける精神論が主軸の話だが、むしろライバルの視点から描かれている部分が多い。いわばライバルはもう一人の主人公である。そんなライバルがコウイチに抱く愛憎入り混じった複雑な感情をコウイチとのエピソードとともに補完できるアナザーストーリー。光一さんが想像するEndless SHOCKのひとつの結末も伺える。このアナザーストーリーを経て今年のヤラがあるそうなので、帝劇で観劇→Blu-ray→もう一度帝劇へ、なんて観劇プランもいいだろう。そのころにはとっくにSHOCKに魅了されているでしょう。笑

ちなみに初回盤の映像特典はもうひとつ、アナザーストーリーの撮影ドキュメントと光一屋良のNYぶらり旅も収録。とくに後者はただこーちゃんやらっちかわいいフィルムなのでごろごろしながら鑑賞しよう。

通常盤
トラヴィス・ペイン振付による『Higher』『夢幻』の本編とは異なるダンスアングル。

パフォーマンスに惹かれたのなら通常盤。寄り引きのある本編映像も臨場感があるが、全体を俯瞰で見下ろすことのできるダンスアングルではフォーメーションの美しさやステージ全域で表現する世界観を余すことなく味わえる。Jr.*10目当てもこっちをお勧め。いいところでカメラ切り替わって映らない(;O;)なんてジレンマなく推しを追いかけよう。

2013版は2015版の基盤となっている作品で、ストーリーもほぼ変わっていないので今年初めて見た!という人にもすんなり楽しめるはず。優太くんの成長をこれでもかと堪能できる。ふぉ~ゆ~と山本亮太くんが今年の新キャストと同じポジションを担っているので、その比較も楽しめると、SHOCKという演劇作品をより深められるのではないだろうか。

初回盤には映像特典以外にも紙媒体の特典が多数。中でもSHOCKの歴史を振り返るブックレットは、インタビューとグラビアだけでなく衣装や舞台美術の資料集なども載っていて読み応え抜群。SHOCKにはまってしまいそう!という方には買って損のない逸品だ。ちなみにわたしは初回盤を買いました。両方買うお金はなかったんだ…。推し*11的には通常盤のほうがっていうのには最近気づきましたが、なによりもライバル過激派なのでアナザーストーリーは涙ながらに楽しみました。

*1:舞台的には経験が一番大きいけれどそれはここではあまり関係ない話題だ。

*2:亮太くんはふぉ~ゆ~とファン層が結構被っているのでノーカウント

*3:高校生~

*4:もちろん、今までのSHOCKに若年層がいなかったというわけでは全くない。

*5:滝沢革命、そこに、足しておいたぞ(虫の息)

*6:需要と供給が落ち着きつつあるならこれほどいいことはないと思っている

*7:とかいいつつふぉゆ担岸担屋良担座長担、どこの界隈でも変わらないけどね!

*8:わたしはこの手法は新鮮に興奮するのでどのジャニーズ舞台も大体大好き

*9:DVDはもうちょっと安いけど再生環境が整っているなら綺麗な映像で見たほうがいいとわたしは思う

*10:ふぉ~ゆ~、山本亮太、岸優太

*11:越岡裕貴