雑記の表紙はグリーン

ジャニオタ備忘録(語るタイプ)

君と出逢えるまで

都合のいい耳を持っている。ちょっと聞き慣れた声なら簡単にそれを想像して、ユニゾンで聞こえるはずのないパートから歌声を連想することができる。実際に歌っているのか、歌っていたとして想像と現実はマッチしているのか、そんなことはわりとどうでもよかったりする。これは、自己満足だから。

時はさかのぼる。4年ほど前になるだろうか。1枚のCDをバカみたいに聞き込み、2枚のDVDをアホみたいに見ていた。大好きなナンバーで大好きな人が踊っていたからだ。ムーディでジャジーでおしゃれなナンバー。絶対似合う。そんな確信とともに、DVDで軽やかなステップに合わせて動く口元を凝視した。そしてCDへ。彼の口の動きに合わせて、別の声ばかり目立つ音を聞いた。聞こえてきた。きっと優しい声だ。それが真実だったかは今でもわからない。ほんとうに聞こえる気もするし、全然聞こえない気もする。冷静に聞けばそんなもんの、いたとしてもほんのわずかな存在。

 

そんな、4年前の自分に、言ったら信じるかなぁという出来事が今、青山劇場で起こっているという現実。

 

出逢えるまでがThey武道メインの曲かなっていうのは演目を見たときに予想ができていたから*1、ロープで降りたときはやっぱりきてくれたかぁと驚きより喜びのほうが大きかった。あの日あの時青山劇場で見た姿に、そして画面の中で何度も何度も繰り返した姿に、また逢うことができた。しかも誰かのうしろなんかじゃなくってフロントで、彼と彼らの大好きな「They武道として」踊っている。すごい。すごい聞こえてくる。林翔太くんの歌声が。各メンバー2フレーズもソロがある。林くんに至っては長いソロまである。あるなぁ。すごい。すごいあるんだよ。とにかく。

奥の奥にあった輪郭を無理やりなぞって錯覚する、なんて作業はぬるい。必要ない。そこにはっきりとした形があることを林翔太くんが証明する。俺の歌を聞けと言わんばかりに会場いっぱいに響かせるのは美しくて甘い歌声。

わたしだけが聞こえてるわけじゃない、そこにいた全員がその声を耳にした。林くんが歌うと客席から感嘆の溜息が漏れ会場に漂う。うわぁ、って思わず出ちゃって、*2そのあとは呼吸を忘れたように静まり返って聞き入る。うそみたいなほんとうの話。林くんのことを知っている人も知らない人も、甘く溶けそうでありながらくずれることのない凛とした歌声に酔いしれる。これは、すごいことだ。それほどまでに歌で人を虜にできる人なのだ、林翔太くんというアイドルは。

 

2014年のクリエ以降、「They武道として」をよく口にするようになった、グループ意識がうなぎのぼりのThey武道。出逢えるまでをパフォーマンスするにあたってはいろいろと創意工夫を凝らしたことだろうが、そこで、ソロパートが平等にならないのがThey武道の面白いことろ兼強みだとわたしは思う。これは歌が大事だから、ここはしょーちゃんで!なーんて言ってるかは知らないが、それぞれの得意なことをグループの武器として存分に見せつけることができるThey武道。出逢えるまでにおいては、綺麗に踊れるというのは3人とも当たり前の要素であって*3ならば林くんの歌声こそが振りかざすべき武器だ。They武道ってすごい。そういうことがちゃんとわかっちゃう。亮太くんと江田くんの歌もよかったと思う。曲調自体がThey武道3人それぞれの声に合ってるのかなぁなんて。亮太くんの意外にハスキーな声質も江田くんの甘ぁい発音も。

 

出逢えるまで。たったひとりに巡り逢うまでのときめきをジャジーに歌った曲。わたしもきっとこの瞬間を、胸をときめかせながら待ち望んでいた。ぼやけた輪郭は赤い糸だ。揺るがない事実があること、まだうしろで踊っていた彼がそこにたどり着き、わたしがそれを見届ける、その瞬間を手繰り寄せるための。

 

今日こそ言おう。誰に謙遜することもなく、だからといって決して驕りではないことを。

PLAYZONEカンパニー21名で一番美しく歌うことができるのは、They武道の林翔太くんだ!

 

 

(お詫び)

別の声、なんて書いてしまってごめんなさい。ほんとはそんな風に表現できないくらい、わたしは戸塚くんの歌声がABC-Zで一番好きです。それはほかの思い出として。林翔太くんとの思い出話でした。そういえば、翔太が祥太のパート歌ってる。なんか、嬉しい。

*1:出逢えるまで~カンペキ!のキャスト予想、完璧だった。シャレじゃない。

*2:例えるなら、ものまね歌番組で出演者がワンフレーズ歌った後に入る歓声と聴衆タレントの驚きの表情みたいな、そういうのをテレビもなにも関係ない客席が自然とやっちゃってる。

*3:それ自体がすでに十分すごいことだと思うけど